なぜ見えない壁で囲まれた家は建ててはいけないのか?

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これだけ情報があって、良いものを組み合わせて考えたはずの家づくりなのに、なぜ、その家に住んだ後、家族が一つにならないのか?

それは家の中に知らず知らずのうちに「見えない壁」を作ってしまうことに原因がありました。

見えない壁とは?それを作る要因とは?現代の家づくりの落とし穴が見えてくる書籍です。登録なしで読めますので今すぐ読んでみてください。

以下より今すぐ読み進めてみてくださいね。

著者 寺崎幸治
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第一章



「見えない壁」

この書籍には、あなたが心から欲している家を作る方法が書かれています。

心から欲している家づくり…、家を建てるすべての方がそういう家を作りたいと願い、情報を仕入れ、勉強され、良かれと思って様々なものを取り入れて家を完成させる。

でも、これだけ情報が多い現代においても建てた後、理想とは違った家になってしまっていたり、家を建てたことによって、そこに住む家族がすれ違ったり、一緒に住んでいるのに孤独を感じてしまったりする家が、どんどん完成しているのには明確な理由があります。

なのでもし、あなたが心から欲している家が、「家族を一つにする家」だったり、「家族をより良くするものにしたい家」なのであれば、この書籍に書かれていることが必要になるはずです。ぜひ知ってみてください。それではまいります。

この物語は、私の会社のモデルルームに興味を持って下さった方が来店された時のエピソードが元になっています。

私のモデルルームは、様々な自然素材を使って作っていたり、気密断熱性能を体感できるように作られていることから、自然素材や木の家、あるいは高性能な家に興味を持つ方がよく来てくださいます。

そしてそれらの方々には共通する悩みというか、モヤモヤを持たれていることが多く、その日来られたひろゆきさんご夫妻も同じような状況の方でした。

こんにちは。寺崎です。ご来場ありがとうございます。ひろゆきさんですね?
ひろゆきさん
ひろゆきです。あと、妻ののぞみです。
のぞみさん
はじめまして。こんにちは。のぞみです。
はじめまして。今日はまた、なぜうちに来ていただいたんですか?
ひろゆきさん
ホームページを見させてもらいまして、このモデルルームだと、自然素材に触れられるって書いてあったし、高性能をうたっていらっしゃるから興味がわいたんです。後、妻ののぞみが木の家に興味があって、モデルルームも見たいっていうものですから。近くでしたし。
のぞみさん
ホームページにあったモデルルームを紹介している動画が素敵で見てみたいなあって。
なるほど。そうでしたか。ありがとうございます。具体的にはどこを素敵だと感じてもらったのですか?
のぞみさん
なんというか北欧調というか、木の感じとか、家具のセンスとかですかね。
家具のセンス!?今、家具のセンスと言いましたね!それを聞いてはいけませんよ!私の話が止まらなくなりますからね!家具のセンスですね!さあどこから話しましょうか!
のぞみさん
あ、いや…。
ひろゆきさん
寺崎さん、あのー、最初に言っておきますけど、実は1週間後に大手メーカーと契約予定なんです。だから正直、参考にしたいだけというか…。
なるほど。そうだったんですね。大丈夫です!ぜひ参考にしていってください!
のぞみさん
いや、私はその…。
ひろゆきさんとしては、これまでの家の計画の中で、その家は理想に近づいてますか?
ひろゆきさん
そうですね。今の大手のメーカーの性能はすごいのはわかりましたから。自分の求めるものにはなってるかなと。ただ妻がね…。
のぞみさん
私は正直、ピンときてません。
ひろゆきさん
ちゃんと間取りだって考えたじゃないか!
のぞみさん
私は決められた箱みたいな家は嫌なの!
ひろゆきさん
君の希望はすべて叶える間取りになってるし、性能だって最高だし。何が不満があるっていうんだよ!
まあまあ。お二人とも落ち着いてください。今はその大手の木造のメーカーでほぼ決まりという感じなんですか?
ひろゆきさん
そうです!木造を選んだのは、妻の希望なんですよ!だからハウスメーカーの中で、木造でダントツの性能のメーカーを選んだし、設備も妻の希望を盛り込んだし、いったい何が不満があるのか、わからないんですよ!
わかりました!今日は思う存分、お互いで言い合ってもらいましょう!私がそのためのクッション材になりますから!
のぞみさん
ほんとにいいんですか?
ええ。私は大学で心理学を学んでカウンセラーを目指していたくらいですから。何なりと。
のぞみさん
へえ。なら言わせていただきます!私は最初から言っているでしょ!あのメーカーの家は、外観を見ればすぐに、どのメーカーの家かわかるし、間取りも画一的で、あるものから選ばないといけないみたいなのが嫌なの!自分たちの家じゃないみたいで。
ひろゆきさん
だから何を今さら。君だって息子のために、全館床暖房が気に入ったって言ってたし、最新のアイランドキッチンも入れたし、食洗機もあるし、リビングは広いし何が不満だっていうんだ!
のぞみさん
だから、なんかしっくりきてないんだってば!このまま契約になるのが嫌なの!しっくりこないから今日、ここを見に来たんだから!
ひろゆきさん
寺崎さん、正直に言います。今日ここに来たのは、妻を納得させるためなんですよ!最後に、自然素材の家がみたいとかよくわからないことを言うから。それで気が済んだら、あのメーカーで決めてくれと。なんかすみませんね。他を決めるための踏み台にしてるみたいで。
カウンセラーは踏み台の役割ですから(笑)でも家って、契約間近になればみんなそんな感じになりますし、良い機会ですから、二人ともこの際ですから、言い合ってみてはどうですか?
のぞみさん
そうします!寺崎さんは踏み台になるって言ってくれてるんだから、いい機会だからとことん付き合ってもらうことにします。
私からすると、ご主人様も奥様も、本当に自分たちの建てたい家を考えているからこそ、意見の違いが出てきているんだと思いますし、そこはとことんお付き合いしますよ。ちなみにお二人が家づくりを始めた時、どんな家を建てるのが理想だったんですか?
のぞみさん
家づくりを始めた時ですか?理想?なんだったかな?うーん、私たちは1歳の子どもがいるんですけど、私たちに比べると体が弱いというか敏感というか、だから新しい家を建てて、子どもが健康に育って欲しいとか、それが家を建てれば叶うんじゃないかなって。そんな感じが家づくりのスタートでした。
ひろゆきさん
そう。だから家族のための家を考えてきたんじゃないか!温かい家を選んだのもそうだし。性能だってメーカーで一番だし。当初の理想が叶ってるじゃないか!
のぞみさん
そうだけど。だからなんか嫌なの。
なるほど。うーん、もしかするとお二人の家づくりは、違うところにポイントがあるかもしれませんね。お二人は家づくりにおいての ”見えない壁” というものをご存じですか?
ひろゆきさん
見えない壁?
はい。どんなに考えを巡らせて家を作っても、家の中に見えない壁を作ってしまうとそこに住む家族が不幸になることがある。それが見えない壁です。
のぞみさん
見えない壁?なんですかそれは?
家を作る際に絶対に作ってはいけないもので、それを作ってしまうと、その家に住む家族に悪い影響を与えます。もしかしたら、のぞみさんが今、感じている違和感は、そういう壁を作ってしまうことに対しての怖さから来ているかもしれません。
のぞみさん
そ、そうなんですか?
良い機会なので、家づくりにおいて、家の中に見えない壁を作ってしまい、その中で家族が不幸になった話をさせていただきましょう。そのことを聞いてからでも、そのメーカーにするかどうかを考えても遅くはないと思いますがいかがでしょうか?
のぞみさん
わかりました。聞かせてください。
結論から言うと、見えない壁のある家で育ったのは私なのですが、私の父は、私が6歳の時に家を建てました。私の父は口下手で人にどんな家を建てたいのか?とか、どんなイメージの家にしたいのか?ということを伝えるのが苦手な人で、母ともあまり家づくりに対してはコミュニケーションをとっていませんでした。なので私たちの家は、父が勝手に決めて、勝手に建てた家といった感じで完成したんですね。
のぞみさん
このまま契約すると私の家もそんな感じになりそう。
父としても、それまで狭い社宅に住んでいた私たちを不便に思い、広い家に住ませたいという思いから、良かれと思って家を建ててくれました。だから、新しい家に住めば、私も妹も、生活が今よりもっと良くなるんだという思いで楽しみに、新しい家に引っ越したんです。
のぞみさん
ふーん、それでどうなったんですか?
まず、新しい家に住んでしばらくして私が、うまく喋れなくなりました。
のぞみさん
喋れなくなった?
はい。自分の思ったことが声にならないんです。何を言うにしても、「あ”あ”あ”」「う”う”う”」みたいになってしまうようになってしまった。それがコンプレックスになって、人とうまく会話ができなくなり、性格がどんどん内向きになっていきましたね。
ひろゆきさん
でもそれと、新しい家のどこに関係があるんですか?
それは後からお話しますね。もう一人、私には妹がいるのですが、小さい時から頭の良い子で運動もできて、学級委員をやったり優等生だったんです。でも、家に引っ越した時くらいから、非行に走っていきましたね。これが私としても信じられなかった。あの優等生の妹がまさかってね。
のぞみさん
へえ。
それだけじゃなくて、家族が集うはずの茶の間では、父が、会社内でうまくいかなかったコミュニケーションを独り言で、ブツブツとやり直して、時には声を荒げながら発狂したり、それを見て、私たちは子どもながらに、妹と二人でビクビクしたりして、それを見ないように、聞こえないようにと、どんどん私たちは家族に対して心を閉ざしていきました。
のぞみさん
ちょっと怖いお父さんですね。
昔はそうじゃなかったんですよ。新しい家に来てから変わってしまった…。母も父と同じように新しい家に住んでから、日頃のストレスを独り言で発散するようになり、突然、独り言で声を荒げたりするようになりました。
のぞみさん
お母さんまで。お父さんの状況と似てますね。
そう。茶の間にいると、テレビはついているのに、父と母は二人とも違う世界にいるみたいな感じで独り言をブツブツ言っていて、それが子ども心に気になってしまって、テレビの内容なんてまったく覚えていない感じの毎日でした。だから新しい家になったことで私の家族はおかしくなってしまった。あの家で育っていなければ、私や妹のポテンシャルはもっと発揮されても良かったと今でも思うくらいです。特に妹はですね。
のぞみさん
なるほど。
でも当時は、それが家に原因があるなんて思いもしなかったんですよ。父の仕事のストレスのせいだとか、父や母の性格のせいだとか。でも、子どもながらに私の家族に起こっていることは家のせいなんじゃないか?と感じた出来事があったんです。
ひろゆきさん
へえ。どんな出来事ですか?
それは、僕の親友の家にいった時の出来事でした。その親友の家は、まったく違っていた。私の家と比べてですね。家自体は小さいんだけども、全部がつながっているというか、家族が自然に集まって、それぞれが話したり、それぞれがやりたいことをやっていたり、だんらんがあったんですよね。その家には大きな窓があって、そこから外の景色が見えて、開放感からずっとそこにいたいなと思うような家だった。そんな家を見て、子どもながらに強烈に、自分の家との違いを感じたんですね。帰りたくないと思いました。こんな家だったら、私たちの家族のようにはならないだろうなって予感がしたんです。
ひろゆきさん
家が広いというわけではないんですね?
私の家と面積は変わらないんですけど広く感じるんですよね。外とつながっているみたいで。気が流れてるというか、居心地が良いんですね。小さかった私は、彼の家に入り浸っていました。その度に心が癒され、でも自分の家に帰ると重たい空気感というか、閉塞感というか、そんなものを感じる。それが私の育った家です。
ひろゆきさん
ふーん、その二つの家にはなんの違いがあるんだろう?
それが見えない壁がある家とない家の違いです。
ひろゆきさん
それが見えない壁ですか。
そう。私の家には見えない壁がいくつもあった。今、思えばですね。例えば、家の中と庭の間。家族と家族の間。そこに壁が実際にあるわけではないけど、見えない壁に囲まれた家。それが私の家だった。父が良かれと思って考えた家づくりは、結果的に見えない壁に囲まれた家を完成させ、そこに住んだ家族を見事に疲弊させた。これが家づくりにおいて絶対に作ってはいけない見えない壁の正体です。

ひろゆきさん
ふーん、ちょっとよくわからないですね。見えない壁がどうして作られたのか?が。
見えない壁を作る要因はちょっと先に話すとして、なぜ見えない壁に囲まれた家に住むと家族に悪影響が現れるか?その理由をお話ししますね。
ひろゆきさん
お願いします。
これはちょっと難しい話になっちゃうんですけど、閉ざされた系の中のエントロピーは増大するんです。
ひろゆきさん
なるほど。エントロピーか。
のぞみさん
はあ?何言ってるの?意味がわからない。
ひろゆきさん
物理の法則だよ。締め切った部屋、つまり閉ざされた空間では、ほこりとか、蜘蛛の巣とかが勝手に増えていってボロボロになるじゃない?つまりエントロピー、不規則性や乱雑性が勝手に増していくってこと。
そ、その通りです。ひろゆきさん、すごいですね。
ひろゆきさん
いや僕、理系なんで。
のぞみさん
ふーん。確かに誰も住んでいない空き家とかってすぐにボロボロになっちゃうって言うけど、そういうこと?
ひろゆきさん
そう。閉めてしまって流れが滞ると、その中のエントロピーは増大する。エントロピーが増えるとエネルギーは下がって、それにつれて雰囲気が悪くなるってこと。勝手にね。エントロピーが増えるとエネルギーは下がり、エントロピーが下がればエネルギーは上がる。それがシュレーディンガーの言ってること。
ひろゆきさん、何者ですか!?でもその通り。水も流れなくなると腐ってしまうのと同じ。閉ざされた箱の中はどんどん雰囲気が悪くなって、そこに住む人に悪影響を与えてしまう。あまり知られてないですけど、家を考える時にこれをやってしまうと、私の家族に起こったように、その人の可能性だって奪ってしまうなんてことが起こる。

ひろゆきさん
なるほど。そういうことか。寺崎さんのお友達の家は閉ざされてなかったわけだ!だからエントロピーが増大していかなくて、エネルギーが高く雰囲気が良かったのか!
ひろゆきさん、頭が良いから話が早いですね。家ってそうやって作らないといけないんです。それを身をもって体験したのが、幼少期の私と妹と両親。父は良かれと思って私たちに家を建ててくれた。でもその家は、見えない壁に囲まれた家で、雰囲気がどんどん悪くなるような家だった。だからそこに住んだ家族が疲れ、ポテンシャルを奪われた。私はもう、そういう家を世の中に生み出したくないんですよね。
のぞみさん
へえ。あ、妹さん、どうなったんですか?
妹はその後、元々持っている力で、高卒資格をとって大学も通信で卒業して、良い仕事について、今では幸せな家庭を作ってますが、でもあの家がなかったらまた違った人生もあったのではないかと思います。
のぞみさん
妹さん、苦労されたんですね。でも、寺崎さんも今、工務店を経営されていてすごいじゃないですか。
いやいや、こう見えて、小さい頃に絵のコンクールで文部大臣賞をとっていた時もあったのですが、だからポテンシャルが発揮されればまた、違った方向の将来もあったのかなと思うわけです。私と妹の人生を大きく左右したのがあの家ですから。ただ、あの家で育ったからこそ、私は今、建築の仕事をしているのも事実なんです。父が建築の会社をやっていたから継いだとかではなく、家を建てるという仕事についたのは、私が育ったような家ではない、家が家族を悪影響を及ぼす家ではなく、家が家族に良い影響を及ぼす家を世の中に生み出したいと思ったからなんです。私の家族が家から悪影響を受けて育ったのなら、その逆もあるはずですからね。
ひろゆきさん
親友さんの家のようにですか?
はい。その通りです。あともう一つ、そんな家がありました。私は父と母と妹と4歳まで祖父の家で育ったんです。その祖父の家は、茶の間と縁側とその先にある池のある庭がつながったような木の家で、転勤でその家には住めなくなったのですが、その家もまた、親友の家のような雰囲気があったんですね。そこには、見えない壁はなくて、4歳までは僕たち家族は、本当に幸せに暮らすことができていました。その時の写真が残っているのですが、縁側や茶の間、庭で私たちが楽しそうに笑っている様子が残っているんですね。そして気づけば、親友の家を訪れる度に祖父の家を思い出している自分がいた。ちなみに父が建てた家の写真で、私たちが家で楽しそうに過ごしている写真なんて一枚もないんですよね。
ひろゆきさん
ふーん、家で家族がそんなに変わるものなんですね…。
変わりますね。私の場合は4歳までそういう家で過ごした後、見えない壁がある家で過ごすことになったから、余計にその差がわかってしまったんだと思います。見えない壁がある家に住んでしまうと、まともな家族でさえ、愛情のかけ違いやすれ違いが発生してそれに伴って家族に余裕がなくなり、家族全員が疲弊していく。でも、そうじゃない家を作ることができれば、その逆が起こる。だから家づくりの一番大事なポイントは、見えない壁を作らないこと。閉ざされた系にしないこと。気が閉ざされていない ”気が行き交う家” にすること。どんなに家の性能が進化しても、そのことが一番大事であると私は信じています。
ひろゆきさん
気が行き交う家…。閉ざされた系にしないこと…。なるほどな。そんなこと考えてもみなかった。
のぞみさん
そう!それ!私が建てたかったのは!あのメーカーの提案してくれた家にはそういう感じがなかったの!
ひろゆきさん、私の父は不器用だった。私たち家族のことを思い、家を建ててくれて、そこに住む私たちの幸せを考えてくれたはずだった。なのに結果は、家族にだんらんをもたらすどころか、不幸をもたらすことになった。でもこれ、しょうがないんです。家づくりにおいては父親は非常に重要だからです。
ひろゆきさん
父親が重要?
そうです。家づくりにおいては、父親はオーケストラの指揮者なんですね。家族の思いを一つにして共鳴させて家にする。一家の大黒柱としてですね。そしてもし、そんな家をひろゆきさんがのぞみさんやお子さんに提供できたとしたら、父親としての株は上がるし、もちろんひろゆきさんも家の中で孤独にならないし、帰りたくなる場所になる。家を建ててから家に帰りたくない感じになってしまっているお父さん、けっこういますからね。それは嫌ですよね?
ひろゆきさん
そうですね。このまま進めていたらなっていたかもしれない。すでに不協和音は聞こえていた気がするし。オーケストラの指揮者か…。僕にそれができるだろうか…。家づくりにおいて見えない壁を作らないってどうやったらいいんだろう?
のぞみさん
ひろゆきがそれをわかってくれて嬉しい!それだけでもここに来た価値があった!
ひろゆきさん
勘違いしてたよ。家は良いものを寄せ集めれば良いんじゃないんだ。閉ざされた系、見えない壁…。気が行き交う家…。このままの家づくりで可能だろうか?
ひろゆきさんは頭が良い方です。それも抜群に。そういう人だからこそ、今の家づくりは勉強すればするほど、家の中に見えない壁を作りやすくなってしまっています。ネットに溢れる情報や、建てる側が勧めるものを良かれと思って取り入れると結果、どんどん閉ざされた家が生まれるようになっている。なので、現代の家づくりにおいて、共鳴させるということは、至難の業みたいになっています。
ひろゆきさん
じゃあどうしたらいいですか?
現代の家づくりはとにかく情報が多すぎる。夫婦がそれぞれに勉強するから、そこからすれ違いが生まれやすかったりする。
のぞみさん
もうなってます。
私は現代だからこそ、お父さんが主役になって、家族を共鳴させ、家づくりの段階から家族を一つにする家の建て方を提案させてもらっているんです。
ひろゆきさん
え?どんなやり方ですか?
ひろゆきさんを家づくりというオーケストラの指揮者にする方法です。でもその前になぜ現代の家づくりが見えない壁を作りやすいか?気が行き交う家とはどんなものか?をお話ししますがいかがでしょうか?
ひろゆきさん
聞かせてください。

第二章へ続く

別ページで開きすぐに二章が読めます

著者について

LOHAS代表

寺崎 幸治
TERASAKI KOJI

小さい頃に育った家が、自分の可能性がその家により阻害されたという実感を持ってしまったことにより、自分の育った家にコンプレクスを抱くようになる。その経験から、「世の中にこんな家を作ってはいけない」という使命感が生まれ、建築の道を志す。

大学では心理学を専攻。家が家族や子どもに与える影響の大きさなどを研究し、家が子どもや家族に及ぼす影響力を実感しながら、家が家族のポテンシャルを最大限に発揮させるにはどんな家にすれば良いのか?ということを長年に渡り研究。

最新の技術、材料、空気環境などテクノロジーなど、さまざまな技術を取り入れ、家を建ててきたが、体で実感できる部分以外の心の部分にこそ、家族の幸せにする家づくりのポイントがあることを発見し、現在では、心と体、両方から、「気が行き交う家」をデザインすることを建築のモットーとしている。

家の間取りだけではなく、家と庭、全体を考えたデザインを得意とし、静岡の杉や檜を使った自然素材を多く用いた木を家を静岡県を中心に提供する。旅行と演劇が趣味。無類の本好き。富士山の山麓「朝霧」の自宅は土壁で屋根の上には芝が生え、四季を楽しむ暮らしを実践している。

COMPANY

執筆会社

執筆会社:空間工房LOHAS(ロハス)
代表者:寺﨑幸治
所在地:〒417-0043 静岡県富士市荒田島町8-16
TEL:0120-708-728
e-mail:lohas@kobo-lohas.com
ホームページ:https://kobo-lohas.jp/

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