第四章



「ご主人の幼少期から心が欲している家を文字化する自己分析ツール」

今のひろゆきさんとのぞみさんって、今まさに二人が協力し合って家づくりに望もうとしてる感じがするじゃないですか?
ひろゆきさん
そうですね。ここに来るまでは、僕がほぼ独断で進めようとしてましたけどね(笑)
家に長くいるのは奥さんと子どもさんですから、やっぱりご主人さんだけで進めていってしまうと、見えない壁を作ってしまいやすい。私が幼少期に過ごした家がまさにそうですね。じゃあ、どうすればいいかというと、ひろゆきさんがのぞみさんやお子さんのために家族のことについて考える時間をとってあげることが重要になってきます。
のぞみさん
私もそれをしてくれたら嬉しいし、してもらいたいです。
私も男なので、ひろゆきさんと同じだったんです。良い家を建てるためには、性能を追求しないといけない、住宅のレベルを上げないといけないと思い、高性能を追求してきたんです。そこに良いデザインさえあれば、良い家が出来上がると思っていた。でもそれだけでは足りなかった。何が足りなかったか?それが心の部分だったんですね。女性的な考え方というかですね。良かれと思って追求すればするほど、男性的な考え方になってしまう。男の悪い癖ですね。
ひろゆきさん
男ってそうですよね?僕だってのぞみのためにいろいろと勉強して、家族のために家づくりを考えていたのに、なぜ、のぞみがそれに対して乗り気じゃないんだって、よくわからなくなってましたから。
でも正解はわかっていたんです。ご主人さんが家族のために深く考える時間をとってあげること、その上で奥さんと協力して家づくりに取り組む。これができれば、家づくりを通じて、夫婦間に見えない壁も作らないし、良い家ができる。私の両親の家に足りていなかったものがまさにそれでしたから。だから、なんとかして、この男女間の違いを埋め、一つにするものはないか?と模索していた時に出会ったのがHPMだったんです。
ひろゆきさん
HPMとは何なんですか?
HPMとは、倉地加奈子さんという方が開発された、ご主人さんが家づくりの楽譜を作るための自己分析ツールです。私もたくさんの家を建ててきましたが、家づくりが夫婦間のすれ違いを発生させたり、ギクシャクされることもあることは事実なんですね。
のぞみさん
私たちもすでになっていたもんね。
ひろゆきさん
そうだね。
でも、なぜそういうことになってしまうのか?その原因がご主人さんの幼少期にあるとしたら?だったら、そこをさかのぼって考える時間を取ることで、家づくりを通じて夫婦がもっと仲良くなって一つの暮らしを作っていける。そんなことができる自己分析ツールがHPMなんですね。
ひろゆきさん
へえ。そんなツールがあるんですね。
家はどちらも欠けてもダメなんですね。心の部分と体の部分をデザインしていくこと。でも男性はどうしても心の部分が女性よりも抜けがちになる。そうなると頭で考えてしまい、表面的な部分ばかりに目がいくようになる。その男性が苦手な部分を補ってくれるのがHPMの役割で、これを家を設計する前に行うと、ひろゆきさんの心から欲している家がわかるので、その上で家を考えていくと結果的に、家族を一つにする家になるというロジックです。
ひろゆきさん
それは講座か何かですか?
えーと講座ではなく、ひろゆきさんの幼少期から青年期までを自分史年表を書く中で振り返って、ひろゆきさんの心が欲している家を文字化するための自己分析ツールです。これを設計図を書く前に1ヶ月という時間をとって行うことで、ひろゆきさんのご家族の家に必要なものがわかるので、ひろゆきさんの本心と、のぞみさんの本心が共鳴した家ができるというとんでもないツール、それがHPMです。

ひろゆきさん
へえ。そんな自己分析ツール、聞いたことがないですね。
私もこれを知った時は驚愕しました。開発者の倉地加奈子さんは、長らく大手の住宅メーカーで営業をされていた方で、女性的な視点からなぜ家づくりが失敗するのか?を研究されていた。ご自身の家づくりも大失敗されていて、その経験からどうやったら夫婦が一つになってできる家づくりが出来るか?を解明され、それをご主人が自己分析をすることで、幼少期のうちに見失ってしまった自分の心が本当に欲するものを炙り出すことが家づくりにおいて一番重要だと。
ひろゆきさん
自分の心が本当に欲するものですか。
このモデルルームに来てくださる、多くのご主人さんに「どんな家が欲しいんですか?」とお聞きすると答えてはくれるんですけど、人から教わったものや、SNSで学んだ表面的な部分で欲しいものしか返ってこない場合が多い。そういう状態で建てる家は見えない壁を作りがち。そうではなく、ひろゆきさんの心が本当に欲する家がわかれば、それが楽譜になり、そこにはひろゆきさんの本音が書いてあるので、そこにのぞみさんが共鳴し、そういう過程で作られた家は気が行き交う家になります。私たちしかできない自然と触れ合い、自然素材をふんだんに使った高性能な家づくりと合わさると、心と体、両方をデザインすることが可能になるわけです。
ひろゆきさん
寺崎さんのところはそんなふうに家を作っているのか!?今まで見てきたところと家づくり自体の考え方が違う。
のぞみさん
ほんと今の家って男性的。女性の方が多く過ごすのに、知らないうちにどんどん話が進んでいっちゃう。私はひろゆきにもっと時間をとって欲しかったし、ひろゆきの本当に建てたい家に私も協力したいと思っていた。一緒に考えて欲しかった。それが出来るなら最高。
ひろゆきさん
考えてはいたんだけどね。良かれと思って。方向性がずれていたのかな。だからそれぞれがバラバラに考えていた感じになって、違う方向に向かっていたのかもね。でも、今日でよくわかったよ。もっと心の部分で考えてみるよ。僕らの家について。それならのぞみも満足の家が建ちそうだしね。
のぞみさん
うん。
ひろゆきさん
寺崎さん、そのHPMっていうのは具体的にはどんな感じで進めていくんでしょうか?
わかりました。それではHPMの具体的な進め方をお話ししていきますね。

ここまでお読みいただきありがとうございました。HPMの具体的な進め方については、開発者の倉地加奈子さんが書かれた「HPM」という電子書籍で非常にわかりやすく書かれていますので、これまでの内容で心と体、両方をデザインする「気が行き交う家」に少しでも共感いただいた方は、引き続き、こちらの書籍も読んでみてください。

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